合わない本が多かった、けど合う本ばっかり読むのもね。

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術 / デビットアレン

  • 頭の中で覚えていられることには限界があり、忘れているのではないかという強迫観念はストレスにつながる。
    • ここから解放されるためには頭の外の装置を活用する必要がある。
  • 外に出した情報について求めるべき結果と次にとるべき行動についてまとめる
  • そうして決めたとるべき行動を信頼できるシステムで管理し定期的に見直す
    • すっきりとした頭で管理することができる

っていう内容の本。シンプル。読んでいてなんか納得できない感がすごくて、第二章に入ってちょっとしたあたりで切った。武士道にみられるような明鏡止水の心境で物事に望むことができるときって言っても、それは周りの環境にノイズが多いから普段できないんじゃなくて、そのタスク自体が面白く熱中できるものだからできるんじゃないのー?と疑問を持ってしまった。が、これは学生だから持った疑問かもしれないし、あるいは俺が社会で必要とされる立場になることがあってそのときどうにもワークフロー管理が出来ない、という時に再読してみようと思う。しかしコレ読むとラベルライターほしくなるね。

国家と革命 / レーニン 角田安正

読みづれぇ本だよこいつは…w
今思えば「蟹工船」を発端とした共産党の一過性ブームのアレなのかもしれんけど、リーマンショック後の時期のネット掲示板共産主義が資本主義のあとに来る、みたいな論を述べている人を何度か見たことがある。あくまでレーニンの考えからすればの話だけども、共産主義が資本主義の最終段階としてくるっていうのは、共産党が国民の大半において支持され「国民全員が参加する義勇軍」が結成されたらっていうことが前提であって、現在の高度に発達した資本主義システムにおいて不景気のフェイズだから共産主義になるとかそういう次元の話ではないような気が。俺は不景気の影響もばりばり受けているゆとり世代の就活生でもあるわけだけど、それ以上に自分が競争原理から享受したものはとてつもなく大きいしそれはこれからも変わることはないだろうと思う。それに武装した市民軍?暴力が好きなヤツが喜んでなにか別のことをやろうとしてる奴をつぶそうとするだけに終始するだろうよ実際。バカに銃持たせると怖いぜー?どうも共産主義って理想主義に走りすぎだし1次産業を重要視するあまりに資本の最適化から目をそらしすぎている気がするんだよなあ。作中でうたわれた”能力”でなく”必要に応じた”分配って言っても、そもそも需要に対しての供給が少ないものに対しての分配をどうするかとかそのへんを無視しすぎてる。
生存確保の労働から離れた人間の自由な発想による生産性の向上っていう内容は、現在のベーシックインカム論議とかで十二分に理解できるんだけど、それに対してのインセンティブが名声だけっていうのはさすがに厳しいんじゃないの。とかいうとプチブル的なんでしょうか。すげーおもしろくて参考になるサイトは多いけど、かといって書籍(書き手に金銭的インセンティブ)が生んでいる価値に比べるとまだまだというか、世界中の本の書き手が飢えないからといって同じ情熱の傾けられた内容がネットに上がるかと考えるとまあ無理だよね。あ、でもそれは善意による無料のネット情報だけでは生きていけないっていうのを無視してるか。ま、得意不得意の領域を完全に無視した労働を課せられてまともな仕事ができるわけねーです。
巻末の訳者コメントにはレーニンの思想の失敗の直接の原因はマルクス主義を自分で先鋭化しすぎた結果、資本主義のおかげで出来たシステム(教育/官僚制度)にフリーライドしたはいいものの、その後について考えが甘い部分があったので結果的に革命後においても革命前の人員をそのまま使わざるを得なかったからである、みたいなかんじの分析が載っていた。なるほどである。すべての人民が出来るものではない仕事を任せるにはインセンティブを配るしかないっていうのはまんま経済学で、やっぱり共産主義ってその意味でも資本主義システムの中での独自実装をした一形態としてとらえて考えるとものすごわかりやすいのかな、と思ったり。

スク水だいすき!

高いけど薄い本だった。大型本: 95ページってAmazonにはあるけど、実際A5サイズでめっちゃ小さい。エロゲ紹介のページとイラスト作者のコメントのページは明らかに不要だろう。あんなんだったらまだ競泳水着について書いてみるとかのほうがいい。内容にしてもエロゲ内のTipsのそれと大差ないレベル。着替え方の挿絵とぽよよんろっくの表紙だけが収穫か。
一番アレだったのは新宿紀伊國屋で買おうと思って、どこにあるかわかんなかったから店舗の機械で在庫情報確認の紙を出力したらを棚情報が未設定だったこと。もう目を血なまこにして探しましたとも。ええ。

別冊オトナアニメ シャフト超全集!! / 洋泉社MOOK

やっぱり新房監督最高や!!な本。俺はあの監督のファンだからいいんだけど、そうじゃないSHAFTファンはどうするんだろうw
SHAFTの表現方法はまったくの無から生み出したものは実は無くて、古くからあった手法をデジタルのアニメーション制作技術を使って「静のアニメーション」としてリファインしたところがすごいところですよっていうのはかなり説得力のある論評だと思った。新房監督のインタビューで『ぱにぽにだっしゅ』は続編作ったけどハードル上げすぎて当時のテンション出せなかったわーみたいな話があって、この作品でアニメ見るようにさせられちまった俺としてはちょっとだけ寂しくもあり、それ以降も斬新な絵作りをしていってる監督にこれからも頑張ってくださいね、と言いたい気持ちでもあり。そういえば荒川UB2期決定とかで、、おめでとうございます。俺はやっぱり赤尾でこ脚本は合わないというか、高山さんの脚本に比べてテンポ悪いわギャグ寒いわでどこ見ればいいのよって思わないこともないんだけど、それでもたぶん女性脚本家(だよね多分)らしい心情描写もウケるところではウケてるのかなあ、と思ったり思わなかったり。